俄然文房具に凝りはじめた(笑)。
きっかけは先日本屋で見つけた「やっぱり欲しい文房具~ステイショナリー評論家がえらんだ普段使いの傑作たち~」(土橋 正著、技術評論社)という本だ。
これで一気にはまった。
やっぱり欲しい 文房具 ~ステイショナリー評論家がえらんだ普段使いの傑作たち~
土橋 正
技術評論社 2005-12-13
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元々文房具は好きで、高校時代には本屋と並んで文房具屋のハシゴを日課としていたのだが、いつのまにかそのこと自体忘れ去っていた。
考えてみるに、会社の環境がこれには大きく関係しているような気がする。
会社というところはとにかくモノがよくなくなる。
筆記具なんかは自分でどこかに置いてきてしまうことも多いのだが、誰かが間違えて持って行ってしまうことも多い。
しかし、総務に行けばたいていの筆記具は揃ってしまうので、それで間に合わせてしまうようになった。
なくなると言えば、傘なども以前はデザインの凝った傘を見つけて買っていたのだが、会社に持って行くと必ずなくなるのでだんだん安い傘しか買わなくなってしまった。
安いのならなくならないかというと、やっぱりなくなるので(笑)、最近は傘立てには絶対置かず、席まで持って行ってしまう。
文房具に話を戻そう。
加えてPDAを使うようになってからは、手帳も全く必要性がなくなってしまった。年末など手帳売場に何となく心惹かれながらも、「でも要らないんだよなぁ」と嬉しいようなさみしいような気持ちで通り過ぎるのが常となっていた。
しかし、一方でPDAという奴はメモを取るのには向いていない。
手書き入力も予測変換もいい線いってはいるのだが、どうしても紙に書くスピードにはかなわない。だから、スケジュール管理はもっぱらPDAに頼りつつも、会議のメモを取ったり考えごとをしたりするのには、A5サイズくらいのノートを買って併用している。
そこへ買ってきた「文房具」を読みながら気づいたのは、スケジュール手帳というのは、何もスケジュール管理にしか使えないわけではないということだ。
考えてみれば、これまでノートやメモ帳に書きとめながら、それを後で読み返す時の不便さをなんとはなしに感じていた。
その日の日付でも入れておけばいいのだが、忘れていたり、書いてあっても書く場所や書き方に規則性がないために、見つけにくかったりで、いまいちだなぁと感じていた。
ただその思いは、心の表層までは上がってきていなかった。それがこの本を読んだ瞬間に、一気に形になったのだ。
スケジュール手帳を、その日のメモを書きとめるノートにすればいい。そうすれば、ただ書いていくだけで、日付という検索軸は自動的についてくる。
もうひとつの潜在的な悩みは、名刺を持ち歩くためのいい方法がないということだった。
私は、財布は小銭入れしか使わないし(札は裸のままポケットに突っ込んでおく)、名刺入れも持ち物が増えるだけなので好まない。
以前は定期入れに名刺をしのばせていたのだが、最近定期入れをややコンパクトなものに変えてからはその手も使えなくなってしまった。
そこへこの本で見つけたのが、リーガルパッドホルダーだ。リーガルパッドやメモ帳を持ち歩くためのホルダーだが、これにはポケットがついていて、書類や書いたばかりのメモ、名刺などをはさんでおける。
どうせメモ帳を持っていくなら、こいつに入れて持ち歩けば、名刺はもちろんちょっとした資料も一緒に持ち歩けるというわけだ。
名刺が必要なシチュエーションなら、間違いなくメモ帳も持っているから、これでもう名刺を持ち歩く心配をしなくてすむ。
気づいてみれば簡単な話で、どうして今まで思いつかなかったんだろうと思う。
ところで、上のふたつのアイデアをいっぺんに解決してくれるのが。話題の「ほぼ日手帳」だ。
ほぼ日刊イトイ新聞が出している「ほぼ日手帳」は基本的にスケジュール手帳だが、1日1ページのたっぷりとしたスペースが用意されているので、日記としても十分使える。おまけに様々な大きさと形態のポケットを備えたカバーがついているので、名刺や書類をはさんでおくにも好都合だ。カバーの色バリエーションも豊富に用意されている。
というわけで、一気に私の中でスターダムにのしあがったほぼ日手帳だが、ひとつだけ残念なことがある。私の場合、A5サイズくらいがメモを取るスペースとしてはちょうどいいので、ほぼ日手帳のサイズは少し物足りない。
そんな訳で、ほぼ日手帳に代わるいい方法はないかと、目下あれこれ模索中の毎日だ。それもまた楽し、というところか。